体臭と女性ホルモンの因果関係
体臭は基本的に出た汗を、そのままにしてしまったために、雑菌が繁殖することから発生します。しかし臭いの原因はそれだけでなく、女性ホルモンとも関係していると言われています。
女性ホルモンは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のバランスから成り立っており、この分泌量が崩れることで、さまざまな問題が起きます。
生理前や生理中はプロゲステロンが多くなります。これは妊娠しやすい環境に整えるための準備をしていているから大切なことです。しかしこの時期は体温が上がります。そのため汗や皮脂量が増えるため、体臭につながってしまうのです。
これを解消するには、清潔にしておくことが一番です。お風呂に入るのはもちろんですが、汗をかいたら、こまめに拭き取るなど、雑菌が繁殖しない環境をつくることが大切です。
またストレスを溜めてしまうと、睡眠不足などの不調を招きます。これは自律神経が乱れる原因になり、これがきっかけになってホルモンバランスも乱れてしまいます。そうすると生理不順や肌荒れを引き起こすので、注意が必要です。
他にも偏った食事をしていたり、運動不足であったりすると、同じようにホルモンバランスの乱れを招いてしまいます。そうすることで、ベタベタした汗をかいてしまいます。これが体臭につながってしまうのです。
そして40代を過ぎると、更年期と呼ばれる時期になり、女性ホルモンの特にエストロゲンが急激に減少してきます。
プロゲステロンは汗を出す作用があり、エストロゲンは汗を抑える作用があります。だからエストロゲンが減少することは、汗をかきやすい状況が作られているのですね。
加齢臭というと男の人のイメージですが、それにはちゃんとした理由があり、男性には女性ホルモンが少ないからです。
年齢を重ねることで細胞の老化が早まることで、活性酸素が増えてくることから、皮脂が酸化してきます。するとノネナールという成分が分泌してしまいます。それが加齢臭の正体です。
これが女性ホルモンの急激な減少から女性にも起こっているのです。女性ホルモンが減ることで、皮脂の分泌が多くなり、加齢臭と同じ状態になることで、若いころにはなかった体臭が発生してしまいます。
閉経を挟んで前後10年くらいを更年期と呼びます。この時期が過ぎると症状が徐々に治まってくるため、体臭も解消されますが、それまで耐えるのは辛いものです。
症状を和らげるために、大豆製品を積極的に摂ることで、エストロゲンと同じ効果のあるイソフラボンを摂取できます。
睡眠不足も更年期の症状ですが、この状態が長く続くと、疲労が溜まってきます。しかし家の用事は待ってくれないですよね。これが少しずつストレスになり、余計に眠れなくなってしまうこともあります。
忙しくて運動する時間が取れないことも多いですが、寝る前にストレッチをする・買い物のときに少し遠回りして歩くなど、体を動かしてみましょう。軽い運動は、眠気を誘うことにもなります。