手汗の原因
体の他の場所は、あまり汗をかかないけれど、手がいつも湿っていて、持っていた紙が濡れてしまうこともあるという方がいます。
何らかの要因で、手汗をかいてしまうのです。その原因にはどんなものがあるのでしょうか。
手汗のことを、「手掌多汗症」(しゅしょうたかんしょう)と呼び、症状は掌が湿る程度・掌を見ると濡れているのが分かる程度から、重度になると手から水滴が落ちるくらいの汗をかく人もいます。
この手汗には、自律神経が関係しています。
緊張したときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があり、そのバランスが整っていることが大切なのですが、緊張状態が続くことで、乱れてきます。
仕事上のプレッシャーや人間関係のストレスなど、精神的に興奮・緊張する状態は、無くなることはありません。交感神経が過剰に反応することで、血圧が上昇すると、血管が収縮してしまいます。これにより汗を分泌してしまい、手汗として掌にしっとりと汗をかくのです。
病気が潜んでいる場合もあり、甲状腺の疾患や自律神経失調症などが考えられます。心配なときは、まずかかりつけ医に相談してみると良いですね。それは病気によってかかる病院が変わってくるからです。
40代の後半からは更年期障害であることも考えられます。のぼせや大量な発汗も症状のひとつです。
刺激の強い香辛料やアルコールが好きな方は、体温が上がるため汗をかきやすくなります。コーヒーも飲み過ぎることでカフェインを摂り過ぎてしまうから、自律神経を刺激してしまいます。いずれにしても過ぎることは、いけないということですね。
この手汗の予防法は、生活習慣を見直すことが必要です。
副交感神経を優位にすると、精神的に落ち着くことから、お風呂に入ることはいいですよ。湯船にゆっくり浸かることで、リラックス効果もあり、寝つきも良くなります。
睡眠時間をしっかりとることも大切なことです。睡眠の時間も大切ですが、ぐっすり眠ることが大切です。そのためにも適度に体を動かすことも眠りには有効ですよ。
制汗の効果が高いミョウバンを、水で溶かしてミョウバン水を作り、スプレーボトルに入れて、手にスプレーします。作り方は、基本ミョウバン10gに水150gを入れて混ぜます。一晩おいて結晶がしっかり溶けたのを確かめたら(白い状態から透明に変化します)スプレーボトルに詰替えます。
使用前に手を拭いてスプレーします。これを乾かすことで完了です。制汗なので汗が出る前にスプレーして予防しましょう。肌荒れすることもあるため、薄めから始めて調整しましょうね。
通販サイトには、手汗を抑えるスプレーやクリームが販売しています。手汗はエクリン汗腺が関係しているから、手汗用として売られている制汗剤を探してみてくださいね。
手汗が気になる場合は、皮膚科で診てもらう方法もあります。イオンフォレーシスという電流を流した水に手をつけて、汗腺を弱らせるやり方や、塩化アルミニウム液を塗って汗腺をふさぐやり方があります。
これらは、費用の問題や副作用があることもあります。医師に相談して安心できる方法を探しましょう。
手汗は人に見られたくないものです。ストレスと上手く付き合いながら、安心して改善できる方法を選択してくださいね。